「うん、何?」を観たよ

barnum2008-08-22

雲南(私はまだ市を付けることに抵抗がありますが)に住んでいる人たちの普通の日々を現実以上に丁寧にデッサンされた映画でした。最近の何故かよくみる島根が舞台の映画やドラマ、例えば「天然コケッコー」とか「砂時計」(観てないけど)とか「だんだん」(まだやってないけど)とかと比べるのもいかがかと思うほどモスト島根(雲南)映画。作品の経緯からすれば当然と言えば当然なんだけど。
映画の中で(冠)婚葬祭が描かれているのだけど、ある人の死に対して説明も涙も無いんだけど"間"があって、笑いどころにつっこみが無いんだけど"間"があって、そういう空気が島根だと私は思うし、それを心地いいと思うのでやはり自分は島根なんだと思う。舞台挨拶で監督も言っていたらしいけど「何故この道を行くとここにつくのか」とか「何故この町のもんがわざわざこの町の祭りに」とか地元を知っている人からすると地理的な矛盾や「実際には更に町内には有線やサイレンがあって夏休みの夜は小学生が夜警をしてたり」というのは当然あるのだけど、"デッサン"なので映画の中にあるのはそれは確かに雲南の日常なのです。地元過ぎて思い入れが違うので私はDVDが出たら確実に買ってしまうのですが、年齢や人生経験によって胸のえぐられどころが変わってくる映画なので、全国ロードショー(多分単館、08秋)したら、1000円の日にでも観ていただきたい!という映画。
映画を撮るにあたって本物の"壺神様"(あけたらばちがあたる)をあけてもいいよ〜と言われたらしくて(でもあけなかったらしい)、そういう伝説とか慣わしとかに対するスタンスがまた「島根だな」と思いました。島根に限らず「まじあけんな」とか言いだすとカルトだよね。
監督は錦織良成島根県出雲市出身)「守ってあげたい!」「白い船」。
柳沢ななブログ平田薫ブログとかを必死に遡ればロケ合宿の様子が少し。